クロスオーバー! いつもいっしょ

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いつもいっしょ

我さんに書いていただいた短編で、フレクロ本編16話の直後のお話になります。
今回も主題はメイとキサナ。前回の短編と対になる内容です。
作品自体はフレクロ25話の更新以前に発表されたもので、逆輸入とでも言いましょうか、この短編を踏まえて本編を書かせていただいた部分もあります。
ブレイクの新技のアイディア以外、内容は今回も我さんにおまかせで(本文中のイラストも)、『プリキュア!School High!!』の本編ともリンクしています。

では、どうぞ!


******




「いつもいっしょ」

―――アレから・・・どれくらい経ったのだろう?

ぼぅっと、夕焼けの道を一人行きながら、私は鮮やかなグラデーションの空に、視線を泳がせた。

いろいろなことが起こり過ぎて・・・自分でもどこに立っているのか、わからなくなってしまっている。

私が、キュアグレイブとしての役目を終え・・・キュアブレイクとして、また新たな使命を与えられた。

そのこと自体は・・・本当に感謝している。

自分が出来うることが・・・まだあるんだって・・・桃園さん達の助けになることができる・・・こんなに嬉しいことはないんだ。

―――でも・・・

「・・・こんな時、キサナがいたらなぁ・・・」

ガサガサと揺れるビニールが、むなしく風に遊ばれていた。

この力・・・ブレイクの力は、あまりにも強すぎる。

言葉を呟くだけで・・・私は敵を消してみせた。

この溢れ出る、力の塊を内包しているかのような感覚は・・・私の背中を押し、同時に私を試しているように感じている。

明日を掴む力・・・前へ進むための力・・・そう、私は覚悟してこの道を選んだのだ。

今もそれは変わらない。



でも・・・それでも・・・



一人で立つことが出来るのか・・・不安でたまらない。



この力が、いつか誰かを傷つけるのではないかと思うと・・・



「っていうか、なんでこんなに材料買ってんだか・・・一人分でいいのにさ。」



いつの間にか、キサナに寄りかかっていたのかもしれないな・・・

その事に関しては、自分の気持ちにケリをつけた。



、揺らぎはない。

今はちょっと・・・おセンチになっているだけさ。


大丈夫。この夕日が、朝日となって昇ってくるころには・・・こんな気持ちも・・・



―――その時だった。



夕日を背に、浮かび上がるシルエットがあった。

「・・・・・・・・・あ」

見まがうハズがない。

「・・・キサナ?」

キサナが、笑っていた。




-------------------------------------------------------------------------


「ふふふ・・・君のこころ・・・ちょっと覗かせてもらったよ。」

その笑顔が、キサナのものでないことに気づいた。

「・・・・・・貴様、なに者だ?」

「おぉっと、ご挨拶だね・・・まぁ、僕もこんな姿になってしまって・・・・・・気分を害してしまったかな?」

「その顔で笑うな、しゃべるな。・・・彼女が汚れる。」

「くすくす・・・いいよぉその表情、僕はだぁいすきなんだ。」

愉快な笑い声に、私は気が狂いそうにな

「笑うな!!」

とっさに、ソイツの胸ぐらをつかみあげた。

「ぅ・・・苦しいぃ・・・苦しいです・・・メイ・・・」

!!

「・・・・・・・・・・・・くそっ!!」

分かっている。

コイツはキサナじゃない。

悪意をチラつかせ、彼女を汚している輩だということは、

わかって・・・いるのに!!

私は、手を放してしまった。



「ほぉら、やっぱりこの娘のこと・・・忘れられないんだよねぇ~」

「・・・・・・・くっ」



思わず、ぎゅっと握り締めた拳が、震えていた。



・・・くやしい。



目の前にいるヤツに手玉に取られている自分が・・・悔しい。



「何が目的だ・・・? まさか・・・お前は・・・!」

ラビリンスという可能性が浮上してきた。

私のブレイクとしての力を警戒してのことかもしれない・・・

ヤツは、唇に人指し指を這わせ、その口角をいやらしく釣り上げた。

「おぉっと、きっと君が思っているものとは違うものだと思うよ?・・・ん~どうしようかな・・・・・・まぁ、隠しても仕方がないか。」


一瞬、ヤツがぼやけたかと思っ!?

「ぐっ!?」

腹部に衝撃が走り、私の身体は軽く飛ばされた。



「僕の名前は、スパルン。”ゼウス様から人類駆逐の命を受けた、天空の使者さ”」

「ゼウス・・・? ギリシャ神話に出てくる、あのゼウスか?」

「うぅ~ん・・・神話は確かに事実に基づいて作られてるけど・・・実際違うところは沢山あるし・・・まぁ、概ねそうだね。」

ゼウスといえば、弱きものに優しい神とされていたハズ・・・。しかし、人類の数を調節するために、トロイア戦争を起こし、大半を死に至らしめた原因を作ったことでも知られている。

「神を忘れた者たちへの報いというわけか・・・たしかに、人間はそこまで利口とは言えないが・・・」

「僕にそこまでのことはわからないよ。とにかく、あの方が君たちは不必要だという決定を下したんだ。僕らはソレを支持するだけさ。・・・プリキュアはソレを阻む存在、大人しく死んでくれると嬉しいなぁ・・・」

「!・・・私がプリキュアであると知っているなら話は早い。私がそんなお願いを聞けるわけがないことが、それだけでわかってくれるだろう?」

スパルンは腕を組み、

「そうだね。・・・なら、変身しなよ。そうでなければ面白くない。」

・・・・・・少々ひっかかる言い方ではあるが、お言葉に甘えさせていただこう。

「チェインジプリキュア! ビートア―――ップ!」

キュアブレイク登場



「四つのハートは夜明けの光、朝焼けフレッシュ!キュアブレイク!」


「白き体躯をたたえる、極彩色のアクセサリー・・・間違いない。」


私の闘気に身構えることもせず、にんまりと笑みを深めるだけだ。

・・・ハッタリか?

それとも・・・余裕なのか?


「さって・・・」


スパルンが手を掲げ、

パチンっと指を弾いた。


「神界展開」

その手からドーム状に広がっていく、冷たい空気が・・・辺を包み込んだ。

「・・・何をした?」

「神界・・・簡単に言うと、君と僕だけしか干渉できない空間をつくったってだけさ。これなら、誰にも邪魔されずに戦えるよ。」

グレイブフィールドに近いものか?・・・人類滅亡を狙っている存在が・・・なぜこのようなことを?

狙いがわからないのは怖いが・・・このまま葬ってしまえば関係ない、か。

「おいで、ブレイク。」

、言われるまでもない。



コンクリートを勢い良く蹴りつけ、


不敵な笑みを崩さないその顔に―――



―――キサナ・・・!



「おやぁ?どうしたのかなぁ・・・?」



寸前で拳を止めた私を、あざ笑うかの様にクスクス吐息を漏らす。



・・・しっかりしろ!・・・コイツはキサナじゃない・・・!だから・・・だから・・・!!



「・・・・・・・・・・ダークブレイク!」



!?


意に反して身体が宙を舞った。



なんとか着地し、警戒態勢を整える。



・・・・・・なんだ今のは?


ダークブレイク。

低級の闇の存在ならば、一撃で葬ることのできる技だ。

多少なりともダメージを負ってもいいようなものなのに・・・



ヤツはヨロケもせずに、その場に立ち続けている。



何かを仕掛けてきた様子はない・・・・・・やはり、それほど強力な相手だということなのか?


「あの一瞬で、いろんなことがわかったよ。やはり君の力は、僕らにとって危険なものだね。・・・だけど、」

スパルンがまつ毛の一本一本まで確認できるほどの接近し、

「そのメカニズムは、大いに役に立つ。」

肘が腹部に突き刺さった。

「ぐっ・・・・・・ありがとう。」

おかげで、目が覚めた。

突き刺さっている腕を掴み、背おい投げの要領で小さな少女の身体を宙に放り、

「わるいのわるいのとんでいけ!」

両拳に集めた力を、光の玉へと変化させ、


「プリキュア!デイブレイク・・・サンシャイイイイイン!!!!」


身動きの取れない彼女に・・・―――










-------------------------------------------------------------------------








「ぅ・・・ん・・・?」

すっかり辺は暗くなり、温かみの感じられない街灯が、私を見下ろしていた。

「・・・・・・ぁたた・・・」

時刻は、7時を回っていた。

頭がガンガンする・・・風邪でも引いたのかと思ったが・・・私は・・・

「・・・スパルン・・・!」

そうだ、あのうすら笑いをしていた女は・・・!?

辺を見回してみたが、その姿は消えていた。


私はあの女の、なんらかの力によって・・・気絶してしまっていたんだ。


まさか・・・デイブレイクサンシャインを受けても・・・立っていられるなんて・・・


しかし、あいつの目的は・・・一体なんだったんだ?


『そのメカニズムは、大いに役立つ』


そう言って・・・!


「ない・・・リンクロスが・・・ない!!」


私の明日、私の未来が・・・


まるで、この寒さを増す風の様に・・・手からすり抜けていてしまっていた・・・









-------------------------------------------------------------------------







―――何をしているのだろうか?

「ん、うまい。」

―――私には、することがあるんじゃないのか?

「やっぱり、私のチャーハンは最高だな。」

―――いや・・・もう私に、その資格はないのだろう。

チャーハンを盛りつ・・・おいおい、なんで皿二つも出しているんだよ。

「・・・しっかりしろ、黒須メイ・・・」


ガン!


思わず、作業台に拳を叩きつけていた。

落ち着け・・・

落ち着くんだ。

「さ・・・まずは腹ごしらえだ。」

カチャカチャと、皿とスプーンが擦れ合う音が響く。

それだけだ。



話し声が聞こえ、笑い声が鼓膜を震わせ・・・お腹も、胸もいっぱいになっていたアノ頃が・・・こんなにも懐かしく思う日がくるなんて・・・



「・・・・・・サナ」



あれ?・・・おかしいな・・・ちょっと・・・しょっぱくない?


「・・・きさな」

く・・・そぉ・・・




「キサナぁぁ・・・・・・」



涙が、止まらなかった。

今私を満たしているのは、チャーハンではなく

こみ上げる想いだった。


―――あなたには、やるべきことが・・・あるはずです。ね、メイ。



心が、疼いた。



「キサナだったら・・・きっとそう言う。」



そうだ・・・キサナだったら、



今の私を見て・・・どう思うだろうか?




どんな私であることを・・・願っているだろうか?




―――決まっている。





チャーハンにスプーンをつき入れ、





大口を開けて、





頬張る。





―――私は、私らしくあることを・・・





頬張る。





―――キサナは、願っているはずだ。





頬張る。






―――キサナは・・・喜んでくれるはずだ!






一気にかきこみ。




流しに皿を投げ入れ、





再び、冷たい世界に身を投げ出した。


















<2>につづく。




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テーマ : プリキュア
ジャンル : アニメ・コミック

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