クロスオーバー! いつもいっしょ2

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いつもいっしょ2



行く宛などなかった。


ヤツが立ち寄りそうな場所の心当たりなど、あるはずはなかった。

でも、

それでも、


走り続けた。



「スパルン!くっそ、どこにいるんだ!」



「呼んだかい?」



反射的に立ち止まり、辺を見回した。



・・・どこにいる・・・?


確かに聞こえた。



間違いない。



「こっちだよ。」



その声に導かれ、


見つけた。



電柱にお尻を乗せ、足を組む少女。



トゲトゲしい鎧を身にまとった彼女は、先ほど出会った姿とは似ても似つかない。

その声だけが、それが彼女の正体だと物語ってくれていた。

「君が探しているのは、これかい?」

人指し指に吊るされた、十字のペンダント・・・リンクロスだ。

「・・・リンクロスの力を解明して・・・その力を利用しようというのか?」

「ん~・・・そのつもりだったんだけど、やっぱり君じゃないと力が使えないみたいなんだ。どうやってもこのメカニズムは解明できなかったよ。・・・だから、」


視界が、スパルンでいっぱいになった。



「君はもう、用済みさ。」



勢いの乗った一撃が、身体を突き抜けた。



壁に張りつけになるほど、身体がめり込んだ。



「ぐぅ・・・」



激痛で、指一本動かせない。

息をするたびに、全身に電気が走る。

「苦しそうだねぇ・・・いい表情だよ。」

アゴを指でなぞり、つまみあげ、愉快そうに笑みを深め―――

―――たかと思うと、首を鷲掴みにされ、



投げ飛ばされた。


コンクリートの上をゴロゴロと転がり、景色がめまぐるしく変わっていく。



もう痛さを通り越してしまい・・・


ようやく止まった頃には、意識を保つのも難しくなっていた。



「やっぱり、この変身アイテムがない・・・と?・・・アレ?」

気づくのが・・・遅い

「ここだよ。」

リンクロスを、私は高々と掲げて見せた。

「い・・・いつのまに!・・・まぁいい・・・君が変身したところで、僕を倒せるわけがないからね。」



リンクロスの光が、私を包む。



「チェインジプリキュア! ビートア―――ップ!」

キュアブレイク登場


「四つのハートは夜明けの光、朝焼けフレッシュ!キュアブレイク!」



「さぁ・・・君はちゃんと朝を迎えられるかな?」


軽口をたたけるほど余裕・・・か、


確かに、今の私に勝算はない。


しかし、


「キサナを・・・私の大切な友達を・・・侮辱した罪、償ってもらおうか!」


地面をひと蹴りし、身体を回転させていく。


遠心力を最大限に活かした右足が、

「はぁ!!」

ドガァン!!

スパルンの顔面に直撃した・・・!



・・・なんだ? あれほどの攻撃を仕掛けてきておきながら・・・あっさり・・・?



ともかく、

「わるいのわるいのとんでいけ!」

両拳に集めた力を、光の玉へと変化させ、


「プリキュア!デイブレイク・・・サンシャイイイイイン!!!!」


宙に浮いたスパルンに・・・!!


咄嗟に腕をクロs―――


「ぐぅ!!」


放ったハズのデイブレイクサンシャインが・・・私に牙を剥いていた。



「ぐぅうううう!!!おおおおりゃああああ!!!!」



光球を気合いで弾き飛ばすも、

腕の骨がミシミシと音を立て、

筋肉が崩壊していくような感覚が、精神を崩そうとする。



なんとか踏みとどまろうとするが、



「はいざーんねん。」

両手首を掴まれ、

「うわぁあああ!!!」

そのまま、押し倒された。



「はぁ・・・綺麗な顔・・・。ほんと、殺しちゃうのがもったいない。」

「ぐ・・・ぅ・・・ダークブレイク!・・・ぁ!?」

更に、身体が重くなった。

「まぁだ気づかない?・・・僕はね、君の攻撃を反射してるんだよ?・・・強すぎる力が災いしたね。実に愉快。」

なるほど・・・な・・・



「少し、隠し事をしているな?・・・なかなか、食えないヤツだ。」



スパルンの腹を蹴り上げ、

再び空に舞う身体を見やり、

「おりゃぁああああ!!!!」

動け・・・動けぇ!!!



無理矢理握り拳を作ると、スパルンに追いかけ、空を駆ける。



「く、くそっ!!」

その蹴撃が頭上を通過し、

拳が脇をすり抜け、

「もらった!」

腕を捕まえ、私を視点としてスイングさせてい・・・イタタタタッ!!

「まだ・・・まだあああああああ!!!!」



地面めがけて放り投げる。



「・・・お前は、私の技を反射しているといったな?・・・だが、それは正確な情報ではない。お前が反射できるのは・・・エネルギー態に限定されるということを忘れていただろう?・・・故に、」

純粋に破壊する・・・力を!!

リンクロスを掲げると、轟音と共に変形を果たした巨大ハンマーが、両手に襲いかかる。


「ぐぅ!?鳴らせ夜明けのゴング・・・・・・ブレイク・・・ハンマー!!


―――歯を食いしばれ!!!


「な・・・なんだ・・・と・・・!!」

月光を浴びて立つ私に、彼女は戦慄していた。

自由落下を開始した身体に、更に回転を加えていく。

捨て身とも言える、無謀な賭けだ。

もう・・・腕のことなど気にしてられるかぁ!!!!!!


「ロックブレイク! プリキュア!エグゼキューション!!」





「おりゃあああああああああああああああああああ!!!!!!!!」




ドガァアアアアアアアアアアアアア!!!!!



超重量に変化するハンマーが、地面にクレーターを築き上げ、極彩色の余剰エネルギーが迸り、闇に溶けていく・・・・


ハンマーが再び変形し、リンクロスとなって手に収まった。


「ハァ・・・ハァ・・・・・・ハァ・・・・・・・」



スパルン・・・・・・は・・・・・・・




「う・・・うぅ・・・」




!?




まだ・・・生きて・・・!!


「す・・・ばらしい・・・力・・・だ。・・・だが、それがいつか・・・・誰かを傷つけることに・・・なるかもよ・・・」


「そんなこと・・・絶対にない。だって・・・私には、キサナがいる。みんながいるから!」



「き・・・さな?・・・・・・その子は・・・君のもとには二度と来ないんだろう?」

ズキっと、心が疼く。

「・・・・・・・・・・そうだな。だが・・・だがな、たとえ離れていてもお互いを思う事はできる! お互いを思う事が出来れば気持ちはつながっている・・・私は信じてる!」

「詭弁じゃないか。」

首を、横にふる。

「私たちは離れていてもいつも一緒なんだ!」

そうだ・・・キサナは・・・




いつだって、ここにいる!!




「そう・・・か・・・それが・・・お前たちの・・・」

スパルンの顔・・・

「なんだ、笑ったら案外可愛いじゃないか。」



「・・・・・・・・・・ばぁか・・・・・・僕の負けだ。・・・さようなら。」



そう言い残すと、



彼女は、星々の一つへと姿を変えてしまった。



なーんて、ちょっと気取りすぎたか。


「立場が違えば・・・分かり合うこともできたのかな?」

・・・・・・・一つ、分かったことがある。



私には、キサナがいる。



姿形が見えなくたって。




キサナは、私を想ってくれている。




私も、キサナを想っている。



それなら、私と一緒にいるのと変わらないじゃないか。


「おやすみ、キサナ・・・・・・おはよう、私!」


昇ってくる朝日に、





新たに生まれた今日に、





まだ見ぬ明日に、




私は、もう逃げないと、




より一層、心に刻み込んだ。











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カッカッカッカッ




朝日が望む小道を行く、一人の女性。



まるでこれから舞踏会でもあるかのように、整えられた青いドレス、紅いハイヒール・・・紫がかった銀髪が、軽や
かなウェーブを生み出し、まさに芸術と呼べるほど妖艶な姿だった。




クレーターの中心にやってきた彼女は、



そこにあった牙状の骨を拾いあげ、


「ふぅ・・・」


息を吹き込んだ。



牙が脈打ち、


膨張し、


人の形となって、女性の前に膝まづいた。



「メデューン様・・・申し訳ありません。」

「スパルンちゃん、あなたが倒されるなんて、よほどの実力者だったのね。」

メデューンと呼ばれた女性は、クスリと上品に笑い、

スパルンの頭を撫ぜる。

「まぁ、今回は・・・”プリキュアの力の解明”が目的だったから、これだけ情報が収集できれば文句ないわ。よくやってくれたわ・・・」

「あ、ありがとうございます!」

思わず笑みをこぼす彼女を見届け、

パチンッ

指を鳴らすと、スパルンは大蛇へと姿を変え、

メデューンの首に巻き付いた。

「うっふふふ・・・さぁって・・・面白くなりそうね。」

その紅い瞳は、



まるで、紅蓮に燃える世界の終わりを暗示しているかのように思えた。








おわり。





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テーマ : プリキュア
ジャンル : アニメ・コミック

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今年もよろしくお願いします!!


前作共々、本家様にご掲載たまわり、光栄の極みであります。(堅いw

いやぁ、楽しませていただいておりますw

始めた時は、メイさんの言動などが心配で、手直ししなきゃだめかなぁっと思っておりましたが、すんなりおkをいただき、本当に嬉しかったです^^

この「通じ合ってる」という感覚は、こそばゆい気もしますが、非常に幸せだなと感じる次第です。

今後とも、切磋琢磨されるような関係でありたいと、思っています。どうぞこれからもよろしくお願いします。

よろしくお願いします!

>我さん

こちらは我さんのブログで既に公開されていたので少し迷ったのですが、やはり前作と合わせて読むべきものかと思いまして。

我さんのキャラ把握がしっかりしていて、それでいて予想つかない面白い台詞なんかが出てくるので、嬉しいやら驚くやらで、幸せですw
ヤネが同じようなことをすんなりできるかというと…今までに書いてきた作品数の差かなーとw

これからもよろしくお願いします!!
プロフィール

ヤネ

Author:ヤネ
フレクロF、今度はイニシャルWW編です。

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